先日組み上げたIntel Core i9 9900K搭載PCのオーバークロックを試してみました。
OCの細かい設定方法とか注意点の解説等は本記事では致しません。
ただ、安易に行うと正常に起動しないだけでなく破損(つまりパソコンがただの箱になる)のリスクがある行為ですので、あくまでも自己責任でお願いします。
なお、本稿に記載するCPUコア電圧・CPUコア温度は、あくまでもこの個体のものであり、他の個体でこの値で機能する確証はありませんので、あくまでも参考程度に留めてください。
なお、本稿ではコアクロックのみ調整(OC)し、電圧設定等はAuto設定のままとなっています。(その状態での温度を確認する為です)
実際にもしOC状態で常用しようとする場合は、安定動作するギリギリまでコア電圧を手動で詰めるべきですが、CPUの個体差がある部分ですので、本稿では紹介しません。
パーツ構成
[CPU] Intel Core i9 9900K BOX
[CPUクーラー] Nocuta NH-U12A
[マザーボード] MSI MPG Z390 GAMING PRO CARBON AC
[メモリ] Corsair CMK32GX4M2A2666C16 [DDR4 PC4-21300 16GB×2]
[グラフィックボード] GeForce RTX 2080 Ti GAMING X TRIO [PCIExp 11GB]
[OS] Windows 10 Home 64bit 日本語 DSP版
[SSD] WD Blue SN500 NVMe WDS500G1B0C [M.2]
[電源ユニット] Toughpower Grand RGB 1050W Platinum PS-TPG-1050F1FAPJ-1 [Black]
[ケース] Define R5 Window FD-CA-DEF-R5-TI-W [Titanium]
定格のおさらい
Core i9 9900Kの定格は、
ターボブースト時最大動作周波数5.0GHz、但し2コアまで。4コアまでは4.8GHz、それ以上では4.7GHzに制限。
この最大動作周波数を引き上げることを試みます。
動作確認方法
どんなに設定値を引き上げても、正常に動作し温度が安全マージンを見越した許容範囲内でなければ意味がありません。
正常動作を確認するために、今回はBrenderというソフトを用いて処理中のCPUクロックと温度を監視します。
定格での数値を確認
定格動作において、CPU温度は最大で84℃を記録。
CPU Stressで70℃頭打ちだったので、まだまだ余裕があると思いOCを思い立ちましたが、、、。
84℃でも実用上問題ありませんが、OCするとなるとやはり空冷では厳しいかもしれない・・・。
全コア4.8GHz
この設定だと、2コア以下で動作する際は定格より遅くなるのですが。。。
コア電圧は1.25Vで動作。ただし温度は89℃。100℃でサーマルスロットリング(保護のため動作が抑制される≒いきなり壊れるわけではないとはいえ、できれば90℃以下で運用したいのでさっそく厳しい結果。
むしろ夏場の室温を考えたら定格の84℃だって90℃近くまでいきそうですが。。
全コア4.9GHz
コア電圧1.28Vで動作。1.27Vでも行ける気がしますが試していません。
CPUコア温度は93℃を記録。+0.1GHzで+4℃なら、全コア5.0GHzでも97℃で収まる・・・かな???
全コア5.0GHz
コア電圧1.3Vでクリア。1.35Vくらいになると思ってたので想定外。
コア温度も94℃。全コア4.9GHzのときと誤差の範囲。。
まとめ
意外にもあっさりと全コア5.0GHzを達成しましたが、コア温度が94℃とは・・・これ以上の領域は冷却をさらに強化しないと難しそうです。
全コア5.0GHzはこのままでは夏場はやはりちょっと心配になる感じです。
マザーボードの電源部の温度(MOS温度)は70℃以下で安定していたので、マザーボード的にはまだまだ余裕があります。
ケースファン追加・ファン回転数設定見直しによる冷却の強化と、安定動作する下限の電圧を見極めて詰めれば全コア5.0GHzで常用も見えてくる・・・かもしれませんが、4.7→5.0で6%の性能向上ですから、そこまでやる価値があるかどうか、あまり意味がないような気がします。
オーバークロック検証動画
別の個体ではありますがCore i9 9900Kのオーバークロックと発熱について検証動画を作成しましたので興味のある方はどうぞ。
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