前回は、「デスクトップかノートか、ノートならサイズはどう考えるか」という視点で投稿をしました。
今回は、パソコンの「性能面」のお話です。できるだけわかりやすく各数値の意味、選択の基準を解説してみたいと思います。

●CPU

CPUとは、超簡単にわかりやすく言うと、計算処理を行うパソコンの心臓部です。

計算の速さは「動作周波数」で表され、1秒間に何サイクル処理を実行できるかを表しています。
 例:3.20 GHz の時は 1 秒間に 3.2 億サイクル

同時に処理できるタスク数は「コア数/スレッド数」で表されます。
コア数とは、1個のCPUの内部に物理的に複数並列の処理回路があることを示し、スレッド数はコア数と同数か、倍数であることがほとんどです。

 例:2コア4スレッドの場合、物理的に2つのコアを搭載し、各コアあたり2つの処理を平行して行うためCPU全体では4つの処理を同時処理できる。

パソコン全体を「仕事部屋」として捉えた場合、CPUは「仕事を任せる人」だと思って下さい。
・世代が新しい → 最新のIT機器を使いこなすので仕事の処理効率が高い
・動作周波数が高い → 頭が良い。仕事が早い。
・コア数/スレッド数が多い → コア数分だけの人がいる

●メモリ

メモリは、実行中のプログラムや作業中のデータの置き場所です。
メモリにも容量と周波数がありますが、周波数についてはさほど気にする必要はないかもしれません。(ゲーム用途とか、CGを扱うような作業とか、差が出ることは出ますが)
容量は大事です。メモリの容量が足りないと、本来メモリに置いておくべきデータをHDDやSSDへ避難させることになるので、速度が大幅に低下します。

パソコン全体を「仕事部屋」として捉えた場合、メモリは「デスクの大きさ」だと思って下さい。
・容量が大きい → 同時に大量の資料を広げて仕事ができる
・容量が小さい → 同時に広げられる資料が限られるため、都度書庫から出したり仕舞ったりを繰り返して効率が悪い

●記憶領域

記憶領域は、ハードディスク(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)に大別できます。
どちらの場合も、 パソコン全体を「仕事部屋」として捉えた場合、「書庫の大きさ」だと思って下さい。

SSDではコスト的に見合わない大容量データを扱う場合はHDDを使用しますが、OS(Windows)とソフトをいくつか入れるだけで大容量データを扱わない場合や、大容量のデータは別途HDDを用意するといった場合は、Windowsやソフトをインストールする先はSSDにするとかなり体感速度が変わります。(ざっくり倍速になると思ってOK)

●HDD・・・ハードディスクドライブ
金属の円盤に磁気でデータを記録します。読み書きは円盤を回転させて、読み書きのヘッドがレコードプレイヤーのように該当箇所に移動して読み取ります。

●SDD・・・ソリッドステートドライブ
円盤ではなく、半導体チップにデータを記録する。(一般的に)HDDより高価だが、金属の円盤を回さなくていい、読み書きにいちいち物理的に読み取りヘッドが移動しなくていいことから、省電力かつ高速。しかも以前より価格も下がり、導入しやすくなっている。

価格差も大したことがないので、絶対にSSDを選択することをお勧めします。
特にノートPCでHDDを選択すると、ちょっとした衝撃の繰り返しでわりと良く壊れます。SSDのほうが安心です。

スペック選択の目安

CPUに関しては、予算、そのPCをどのくらいの期間使用するか(買い替えサイクル)、行いたい処理(ネットとメールができれば良いのか、Excelでマクロてんこ盛りのファイルを扱いたいのか、動画編集をしたいのか・・・負荷の高い処理を行う場合はcore i7 かRyzen7を、中程度の場合はcore i5 かRyzen5を、そうでもなければcore i3かRyzen3を選択すればいいと思います。Celeronは廉価ですが避けた方が無難です。性能不足でパソコンを窓から投げ捨てたくなるでしょう。

メモリに関しては、安いPCで割と良くある「容量4GB」ははっきり言ってダメです。一応動作はしますが、メールとネットくらいしかしなくてもほぼ常時メモリ不足になると思います。
最低でも8GB、動画編集等をやる場合は16GB~32GBあたり。4K動画編集とかCG制作とかをするなら64GBと、用途に応じて増やしましょう。

記憶域に関しては、SSD一択です。数千円の差に釣られてHDDを選択すると、仕事の効率が落ちて絶対後悔します。もし現状HDDのパソコンをご使用中の場合はご相談下さい。SSDへの換装だけで仕事がサクサク進むようになります。
容量に関しては、Office軽作業であれば256GBでとりあえず足りると思いますが、現在お使いのパソコンでどの程度容量を使用しているかを確認し、その2倍程度を目安に選択すると良いでしょう。

必要十分な性能のPCを用意することも、生産性向上の大事な要素です!

迷ったら・・・

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