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今年も今日で5日目。残すところあと360日となりましたが、皆さんはこの5日間に何回「ミス」をしましたか?
(その場で気付いて修正し、一切の被害がなかったものもカウントしてみてください)

たぶん、自信をもって「ゼロ」と答えられる人はいないんじゃないかと思います。

ハインリッヒの法則

聞いたことありますでしょうか?

ハインリッヒの法則(ハインリッヒのほうそく、Heinrich’s law)は、労働災害における経験則の一つである。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット)が存在するというもの。「ハインリッヒの災害トライアングル定理」または「傷害四角錐」とも呼ばれる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ハインリッヒの法則

人間だれしも「ついうっかり」があります。そしてたいていの場合、その場で気付いて修正するのでいわゆる「ミス」としては顕在化しません。
しかしハインリッヒの法則によれば、その「ついうっかり」のおよそ10件に1件は「ミス」として何らかの害を及ぼし、「ミス」の30件に1件は重大な被害をもたらすんです。

私は以前長らく道路運送業界にいたので、事故防止のための指導でよくこのハインリッヒの法則を引き合いに出すのですが、ミスを犯した(軽微な事故を起こした)人間を厳しく叱ったところで、ミス(事故)って全く減らないんですよ。
むしろ(厳しく叱ったつもりはないのに)本人が気にしすぎると続けて似たような事故をやらかしたり、本人の意識と事故の発生確率には正直言って有意な相関はないと思っています。というよりむしろ、過剰にミスを恐れさせても逆効果です。

なぜなら、人間の脳は「100%の集中力」を持続できないようになっているからです。

実は人が深い集中を持続させられるのはたったの15分程度なんです。
~中略~
また、大学生にもなれば講義の時間が90分ぐらいに延びます。
大学生のときは長いなーと感じていたのですが、この時間は大人が集中していられる限界の時間です。

人間が集中できる時間にはリズムがある!?15・45・90の法則とは

ミスの発生を恐れて「気を付けるぞ!」と気合を入れても集中力が最高の状態は最大15分しか保てず、しかもその反動で注意力が散漫になる時間が必ずセットでついてくる・・・それが人間です。

そんな「人間」に、精神論で「とにかく気を付けろ!」と言うだけでは、そりゃ無理ってもんです。

仕組みづくりでミスをカバーする

人間のミスは防げませんが、コンピュータが計算を間違えることはありません。(厳密には「バグ」や、人間の直感と反してしまう「仕様」というものがあるのですが、まずここでは無視して話を進めます)

なので、手書きの帳票をやめ、入力の都度、必要な検算をさせつつ処理をするプログラムを組めば、重大なミスは発生しなくなります。大抵の事務作業において「ミスの発生しやすい場所」「ミスしたら絶対にマズい場所」というのは決まっていますので、それらの点を踏まえたシステムを作れば、ミスは驚くほどなくなります。

もちろん、コンピュータを扱うのは人間なので、ちゃんと集中して仕事をしていないと上図の最下段が頻発して仕事が進まない、ってことはあるかもしれませんけど。